4 坊ちゃん 夏目漱石
定番中の定番ですが。もし私が無人島に、本を一冊だけ持って行っていいと言われたら、迷わず、これを選びます。何度も読みました。いつでも面白い!そして、元気になれます。若者は若者なりに、大人になったら大人なりに、こういう純粋さやまっすぐさ、そしてユーモアがとても、いいのです。世の中、いつでも、間違いは間違いだし、不正に立ち向かうまっすぐな人は人気があります。
5 アンネの日記 アンネ・フランク
世の中の大きな流れというものがあります。それとは対照的に人にはそれぞれのちっぽけな人生があり、日々、ささやかなことに、喜び、悲しみ、希望を見出し、時には絶望します。それをなんとなく書き留めたのが日記です。アンネ・フランクという、一人の名も知れぬ少女の、わずかなささやかな一生の日記が世界中の人に読まれるとは、まさか、本人も思っていなかったでしょう。少女は、他の、やはり名も知れぬ大勢の人たちと共に、恐ろしい暴力に巻き込まれて死んでしまいました。しかし、この日記が世界中の人に読まれたとき、少女は、ひょっとするとその暴力に勝ったのかもしれません。
6 老人と海 ヘミングウェイ
アメリカ人像というんですかね。この本の老人こそが、きっと典型的なアメリカの人なんだろうと、漠然と憧れていました。どこの国にもいろんな人がいて、いろんな性格をそれぞれ持っていると、今は分かりますがね。この老人は、とにかくかっこいいのですよ。プライドを持ち、決してあきらめず、最後までやり抜いて、言い訳しない。こんな人になりたいと思いつつ、気づいたら正反対の人間になってしまいました。これも人生!
(つづく)
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